LPガスについて
みなさんは容器の中に入っているLPガスが液体だということを知っていましたか?
LPガスは石油ガスを液化したもので、正確には
液化石油ガス
(Liquefied Petroleum Gas)といいます。
そしてこの頭文字を取って
LPG=LPガス というのです。 |
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ここでは、
LPガスの成分や性質について、都市ガスとの違いについてご紹介します。 |
LPガスの質量
気体のLPガスは空気より重く、空気の1.5~2倍の重さになっています(100%プロパンの場合、15℃・1気圧で1.865kg/m3)。
そのため、家庭などでLPガスが漏れた時は、床面をはうように広がり、低い場所にたまる性質があります。
一方、都市ガスは空気より軽く、漏れた場合は天井の方へたまっていく性質があります。
LPガスの性質
LPガスは簡単に液体になる性質があります。液体になると、体積は気体の時の約250分の1になります。
輸入したり、ご家庭にお届けしたりする時には、液体にして効率よく運んでいる、というわけです。
LPガスのにおい
LPガスは本来においがありません。しかし、ガスが漏れた時にすぐに気づくように、ガス特有のにおいをつけています。
このにおいの成分は、ガスが燃焼すると無臭になるので、LPガスが正しく使われている限りは臭うことはありません。
液化プロパンガスの沸点は?
液化プロパンの沸点は-42℃です。室温の状態ではあっという間に気化してしまうのです。
プロパンの発熱量は?
気体のプロパン1m3を燃やすと99MJ(24,000Kcal)、ブタン1m3は128MJ(31,000Kcal)の熱量を発生します。
また、重量1kg当たりではプロパン、ブタンともに50MJ(12,000Kcal)の発熱量があります。
これに対して都市ガスは46MJ(11,000Kcal)です。気体のプロパンは都市ガスより約2.2倍の熱量があります。
プロパンの燃焼範囲は?
プロパンが空気と混ざり、空気中の濃度が2.1%~9.5%(ブタンは1.8%~8.4%)の範囲で燃えたり爆発したりするのです。
したがって、LPガスが漏れた場合、少量でも爆発の危険性がありますので、ガス警報器を設置して微量のガス漏れでも検知できるようにするなど、十分ご注意下さい。
LPガスは、災害にも強いエネルギー
LPガスは、1戸ごとにLPガス容器で個別供給しているため、「分散型エネルギー」と呼ばれています。
ガス設備に被害がなければ災害直後から各家庭でそのまま使用できるので、他のライフラインが絶たれても使用できるエネルギーとして評価されています。
被災3県における各インフラの供給不能戸数の推移(推計を含む)

出典:経済産業省「東日本大震災を踏まえた今後のLPガス安定供給の在り方に関する調査」(平成24年2月)
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地球にやさしいエネルギー
LPガスは現在、私たちのかけがえのない地球が直面している地球温暖化や酸性雨そしてオゾン層の破壊といった環境問題にも対応して、家庭や産業用、自動車燃料といった我々の生活を支えるクリーンなエネルギーとして期待されています。
LPガスは地球温暖化の原因とされる(二酸化炭素)の排出量が他の化石燃料に比べて少なく、酸性雨に対しても窒素分を全く含まず、硫黄分もほとんど含んでいませんので、SOx(硫黄酸化物)・NOx(窒素酸化物)対策として、有効なエネルギーといえます。また、オゾン層の破壊につながる特定フロンに代わる物質として、エアゾール用としてLPガスが使用されています。 |
地球温暖化の原因とされる(二酸化炭素)の排出量が他の化石燃料に比べて少なく、酸性雨に対しても窒素分を全く含まず、硫黄分もほとんど含んでいませんので、SOx(硫黄酸化物)・NOx(窒素酸化物)対策として、有効なエネルギーといえます。
また、
オゾン層の破壊につながる特定フロンに代わる物質として、エアゾール用としてLPガスが使用されています。
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